豊田市竹生町にあるアパレルショップ「HUUKU」で開催された岡本涼伽さんの個展「PROPS」に行ってきました。
「HUUKU」の1階はオープンスペースとなっており、これまでに様々なイベントが開催されています。
開催初日と2日目はカフェ出店があり、コーヒーなどを飲みながらくつろぐ方もチラホラ。
アットホームかつハイセンスな雰囲気に吸い込まれるようにしてギャラリーが集まっていました。
グラフィックアーティストである岡本さんは、豊田では初めての展覧会開催。
これまでに雑誌への挿絵提供や、ファッションブランドとのコラボレーション企画、ポスターデザインなど幅広くお仕事をされてきたそうです。
そういった展示作品の中にはお仕事の際の貴重なラフ画も展示されていました。
展覧会の名前である「PROPS」とは映画などで使われる「小道具」あるいは「支柱」の意味で用いられる言葉です。
元々映画がお好きで、今回の展示テーマのきっかけとなっているそうです。
写真は雑誌NYLON JAPAN 2019年9月号「コーヒーと海」というコンセプトから制作したイラストレーションです。
プラスチックカップの中に描かれているのはコーヒーの代わりに『葛飾北斎 神奈川沖浪裏』。
クールジャパンという表現がしっくりくるような素敵なイラストです。
『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』の日本版オリジナルポスター。
こちらも岡本さんがデザインを手掛けられています。ラフ画の繊細な表現は映画ファンの皆さんにもぜひご覧いただきたいです。
スペース右側の展示エリアには「PROPS」をテーマにした岡本さんのイラストレーションが展示されていました。
静物画のようで何か新しい、まさしく映画のワンシーンをカットしたようなアングルの作品です。
お仕事のスタンスとして、どんな仕事であっても挑戦する気持ちで取り組んでいるという岡本さん。
アーティストとしての軸をお持ちでありながらも、常にチャレンジ精神を備えて活動していらっしゃる姿がとても素敵でした。
これからもさらなる活躍の幅を増やして行って欲しいです。
日時:2021年5月22日(土)-28日(金)12:00-19:00
場所:HUUKU(豊田市竹生町4-55)
観覧料:無料
取材・写真:森かん奈(もりかんな)
TAP magazine編集部。博物館や古美術商など様々な視点からアートを見てきました。博物館とおでんは似ているような気がします。いろんな人やモノが一緒に存在している空間って面白い、その面白さを伝えるにはどうしたら良いか。日々ゆるゆると考えています。おでんの出汁の様な存在になりたいです。