昨年11月7日(土)、豊田参合館1階のアトリウムに「みんなのピアノ」が設置されました。
緊急事態宣言で利用できない時期もありましたが、現在毎週土・日・祝日の10:00-18:00の間、グランドピアノを誰でも自由に弾くことができます。
このレポートは、設置された翌日の2020年11月8日(日)に、弾いている人、聴いている人にインタビューしたものですが、完成したころに緊急事態宣言が出てしまったこともあり、掲載を保留にしておりました。
まもなく設置から一年を迎え、ちょうど何回目かの緊急事態宣言も明けたこともあり、こうして掲載することにしました。
(あの日、インタビューに応えてくださったみなさま、大変お待たせしました!)
また、ページの最後には(公財)豊田市文化振興財団文化事業課のマスコット・アートくんの妹・アーコちゃんが「夜に駆ける」を弾いている動画をご紹介していますので、そちらもよろしければご覧ください。
2020年11月8日(日)の午後
○クラシック音楽を優雅に弾いていた20代の男性
小さいころからピアノを習っていて、今は大学で声楽の勉強をしているそうです。参合館の10階にあるコンサートホールによく来ているそうで、この日は、久しぶりに人前でピアノを弾き「楽しかった」と話していました。
○流行りのアニメの主題歌を完璧に弾きこなしていた20代の男性
名古屋市から弾きにきたそうです。社会人になってから再びピアノを弾き始めたそうで、今では旅行を兼ねて、全国各地のフリーピアノを弾きに行くことを趣味にしているそうです。ピアノを弾いた後に、温泉に行ったり買い物をしたりするそうで、同じように各地を回っている仲間もいらっしゃるとのこと。この「みんなのピアノ」のことは、その仲間から聞いたそうです。
○連弾をしていた母娘
自粛期間中に家でできることとして、家のピアノでポップミュージックの練習をしたそうです。その練習の成果をこの機会に人前でお披露目しました。自粛期間はマイナスなイメージになりがちですが、母娘のつながりを深める良い時間になったそうです。
○赤ちゃんを胸の前に抱きながらピアノを弾く若いお父さん
じっとお父さんの指先を見つめる赤ちゃんは、一番の特等席で鑑賞しているようで、とても微笑ましく印象的でした。
○しばらくの間演奏に聴き入っていた20代の女性
図書館に来て偶然知ったそうで、「気軽にリラックスして聴けるのがいい」と話していました。YouTubeで聴く音と、やはり生音は違う」とも。デジタルを通して音楽は身近に溢れていますが、目の前で演奏される音からは人のぬくもりのようなものが伝わるのかもしれません。
さまざまな人の想いが込められたピアノの音色が、週末の参合館に響いています。
通りかかった時には、ぜひ覗いてみてはいかがでしょうか。
開設日時:毎週土・日曜日、祝日 10:00-18:00
場所:豊田参合館1階アトリウム(豊田市西町1-200)
取材:安井友美(TAP magazine 編集部)
高校時代、演劇部に入ったことをきっかけに舞台芸術や現代アートに興味をもつ。
ぽちぽちと鑑賞活動をしていたら、いつのまにか働く側に。
いつまでたってもなぜだか新人。
演劇、ダンス、現代アート、音楽、お祭り、伝統芸能などなど、ワクワクの海は広大。