豊田市美術館ギャラリーで「ナルシシズムの星 Ruchika展」が開催されます。
Ruchika(逸見ルチカ)さんは2008年生まれ豊田市出身。
8歳で初個展を開催。2018年には「目指せルーヴル!こども絵画コンクール」で銀賞を受賞し、フランスのルーヴル美術館に作品が展示されました。物事をユニークな視点で捉えた独特な世界観が注目を浴び、現在は各地から作品展やライブペインティングなど多数の依頼を受けています。
Ruchikaさんに、今回の展覧会についてお話を伺いしました。
-展覧会タイトル『ナルシシズムの星』はどういった意味が込められていますか?
「ナルシシズム」は、ギリシャ神話のナルキッソスという美少年が、ある日池に反射された自分の姿に見惚れてしまい、そのまま池に落ちてしまったという話から作られた言葉です。ナルシスト、またはナルシシズムという言葉は、この現代にとても合っていると思いました。日々、SNSや動画サイトで過剰なほど自分を表現し、自己陶酔と承認欲求を求める現代人。
そして個性や多様性が大事にされ求められるようになってきた時代。“自分らしく生きる”という言葉が増えてきて、私は「自分らしく生きるってなんだろう」と考えてみたら、わからなくなりました。
日常の中に数え切れないほどの自分がいる。
一人でいる時の自分、家族といる自分、友達と接する自分。
そこには好きな自分も嫌いな自分もいる。
自分の中の人格は、これからも生きる限り無限に誕生する。
そのひとりひとりが美しく尊い自分達で私は生かされている。
たくさんの自分の仮面を認めて愛したら、もっと楽しく生きれるんじゃないか。私の様に自分らしく生きることが難しいと感じている人へ作品を作ろうと思いました。
-展示の見どころは?
新作の『人格と芸術の方程式』は9mにも及ぶ巨大絵画です。
今回、初めて背景をシンプルに一色だけにして暗めの色にしました。
立体感や深みを出したかったので、ボンドと砂利を混ぜて下地を作りました。
他にも発砲スチロールなどを貼り付けています。
絵にはたくさんの人たちを描きました。それは自分の中にいる人格や深層心理を表しています。絵画の中の人格たちはぺんてるのアクリル絵の具でカラフルに描きました。
今回の展覧会では、新作の絵画や立体作品なども含め約70点が展示されます。
Ruchikaさんは会期中、全日在廊予定。
この機会を是非お見逃しなく!
日時:2024年3月5日(火) – 3月17日(日)10:00 – 17:00(最終日は14:00まで)
※3月11日(月)は休館
場所:豊田市美術館 ギャラリー(豊田市小坂本町8丁目5−1)
入場料:無料
協力:ぺんてる株式会社