REPORT/COLUMN
INTERVIEW | “物語”を様々なジャンルで表現 豊田市で活動する絵本作家の今井宏枝.さん
今井宏枝.

豊田市在住で映像作家として活躍する今井宏枝. さん。
今井さんはカメラマンの夫と映像制作のお仕事をする傍ら、絵本の出版、アニメーション制作、自主映画制作など多岐にわたる分野で活動しています。
 
絵本作家としては、2018年12月に絵本『ぐるぐるキラキラ』を初出版し、2020年2月に『ぐーすーぴー』『みどりのいぬ』を同時出版(いずれも三恵社)。その後、絵本の映像に合わせてピアノ伴奏と朗読を行う絵本ライブを各地で開催し、2020年11月には愛知県の三河湾に浮かぶ離島 佐久島で「佐久島 旅うさぎ展」を開催しました。
 
今回は絵本の話を中心に、今井さんの創作活動についてお話をうかがいました。
 
 
ーよろしくお願いします。ではまず絵本を出版したきっかけを教えてください。
名古屋芸術大学でビジュアルデザインを専攻していていました。その時はイラストを描いていたのですが、仕事で映像制作をするようになってからは全く描いてなかったんです。
ある時、知人の紹介で「出版社(三恵社)がクリエーターの人を募集してるよ」という話を聞いたんです。
それで「参加したいです!」て言って。その後説明会に参加して出版社に応募して、それで実現することができました。
 
ー昔から絵本作家への憧れがあったのでしょうか?
実は昔は漫画をよく描いていて、漫画家になりたいと思っていました。
もともと“物語”を作るのが好きで、漫画や映画も“物語”を表現する手段として作っていました。
なので「絵本という媒体で”物語”を作ろう」と思ってチャレンジしてみたんです。
でも…最初に出版した『ぐるぐるキラキラ』は物語でもなんでもないんですよね(笑)
最近少し考え方が変わってきていて、物語で自分の意見を言うよりも抽象度の高い絵本という媒体でうまく表現していけたらと思っています。
 
ー今井さんの絵本にはいつもうさぎのキャラクターがいますね。
そうなんですよ。このキャラクターは「旅うさぎ」と呼んでいます。佐久島の展示でも旅うさぎが旅をしています。気づいたら、いつの間にか旅になっているんですよね。
「旅うさチャンネル」というのもありまして、そこでは旅うさぎをアニメーションで見ることもできます。

2020年11月「佐久島 旅うさぎ展」の会場風景

ー絵本の出版をきっかけに、各地で絵本ライブも開催しているようですが。
はい。音楽の演奏と一緒に絵本の読み聞かせをする絵本ライブを何回か開催しています。
音楽に乗せて『ぐーすーぴー』を朗読すると、これが意外にも泣けるんですよ。
そういうつもりで作ったわけじゃなかったのに、親が子供を守ってあげるような、なんだかそういう感じに聞こえるんです。
自分の作品に別の表現が入ることで新しい形になる。やってみないとわからないですね。
絵本という形になったことで物事が動いていく。展示会ができたり、それを元にライブができたり、更にそれを元に物語ができていったりするので作品を形にすることは大事だなと思いました。
2019年11月9日「絵本とピアノの旅うさぎライブin名古屋」

2020年2月1日「絵本とピアノの旅うさぎライブin岐阜」

ー今井さんは、絵本以外にもどのような活動をしているのでしょうか。
「雪解け 」(2012年公開)という自主制作映画をつくりました。また絵本ライブで音楽を担当している松中啓憲(まつなかあきのり)さんのミュージックビデオも制作しています。
他にも朗読劇の脚本をつくっていて、最近は「エレベーター」というオリジナル作品を動画配信サイトで公開しました。黒ラベル編は音声のみで、白ラベル編では朗読する役者さんの映像もあります。
 
ー今後は何か活動を予定していますか?
コロナ禍で絵本ライブや展示がなかなかできないので、オンラインや動画配信に力を入れていきたいと思います。例えば、声を吹き込んでもらってアニメーションにして出すとか、そういうことをやっていきたいですね。
 
ーありがとうございました。
 
 
インタビューをしているときも、絵本の絵と同じように温かく柔らかい雰囲気を持つ今井さん。
次はどんな物語をつくっていくのか、どんな旅をするのか、今後の活躍も期待しています。
 
 
今回のインタビューで紹介した今井宏枝.さんの活動は下記リンクからご覧いただけます。
 
今井宏枝.Portfolio
今井宏枝.創作チャンネル
「雪解け」予告編
STUDIO i

今井宏枝.

いまい ひろえ
名古屋芸術大学美術学部卒業後、制作会社勤務を経て独立。
映像作家として活動する中、自主映画制作、絵本の出版など様々な活動をしている。
 
豊田のお気に入りの場所は「鞍ケ池公園」
理由:自然が好きだから。山もあるし動物見れて触れるし、すごい施設だなと思います。

 
 
取材:森井 早紀(もりい さき)
TAP magazine編集部。刈谷市在住。
アンダーグランドな音楽と美術と映画をこよなく愛すちょっと変わった人。
橋の下世界音楽祭に衝撃を受け、豊田の街に魅力を感じ始める。
自身も作家活動を行なっており、2020年に豊田市美術館ギャラリーで自ら企画したグループ展『HELL THE TRIP』を開催。豊田の魅力を発信しながら、何やらおもしろいことを企んでいます。

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