豊田市美術館で開催中の「デザインあ展」に行ってきました。
全国を巡回している展覧会ですが、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、今回は事前予約の日時指定制です。人数が制限されているため会場内が混雑せず、一つひとつの展示を落ち着いて見ることができます。写真を撮りたくなるような人気作品は、以前は写真を撮るために30分以上も待つことがあったとのことですが、思う存分撮影ができました。
「観察のへや」では、私たちの生活に身近なモノやコトが取り上げられています。身の回りにはデザインがあふれていて、どんな風に考えられて作られているのかを気づかせてくれます。例えば、トイレなどでよくみるピクトグラム。女性と男性のフォルムを極限までそぎ落としてできたデザインということが、言葉で説明するのではなく、ひとめでわかる仕組みになっています。日常生活で何気なく使っているものでも、違う視点でみれば新しい発見があるかもしれません。明日からは「あ!」と言う機会が増えそうです。
体験型の展示も数多くあります。すべて楽しみたい方は時間をたっぷり確保した方がよさそうです。ちなみに私は2時間以上かかりました…。体験コーナーの「デッサンあ」では、参加者が描いたデッサンがリアルタイムで会場のスクリーンとデザインあ展公式ウェブサイトに登場します。後からウェブサイトで見ることができるので友人や知り合いにも見せたくなりますね。参加する方は鉛筆と消しゴムを持っていくのを忘れずに。
「体感のへや」では、オリジナルソングと四方の壁面いっぱいの映像でおなじみの番組の世界観に包まれます。360度の映像は見るのが追いつかなくて何度でも見たくなります。
他にも数多くの作品があり、最後まで飽きずに楽しめました。お寿司をモチーフにした作品もよく見かけたので、お寿司が食べたくなったのは私だけでしょうか…。
展覧会の後は、美術館内にあるレストラン「ル・ミュゼ(味遊是)」で休憩。ここでは、企画展にちなんだコンセプトで期間限定のオリジナルデザートが登場します。今回はりんごを丸ごとかたどったデザート、その名も「思ってたんとちがう」。食べると思わず口にしてしまいます。何が「思ってたんとちがう」か、ぜひ確かめにいってみてください。
※チケットの販売状況の詳細については、豊田市美術館ホームページをご確認ください。
日時:2021年1月5日(火)-3月14日(日)10:00-17:30(入場は17:00まで)
※休館日・月曜日(ただし1月11日は開館)
場所:豊田市美術館(豊田市小坂本町8丁目5番地1)
取材:植村優子(うえむらゆうこ)
TAP magazine編集部。
あいちトリエンナーレのボランティア参加をきっかけに、現代アートの沼にはまりました。あいちだけでは飽き足らず、全国の芸術祭から、海外の芸術祭まで見に行くようになりました。全国の芸術祭サポーターと交流する「全国芸術祭サポーターズミーティング」に参加し、アート仲間をますます増やしています。
写真:OyasuiOtomo