REPORT/COLUMN
INTERVIEW | スケッチを通して仲間をつなげる 踊る絵描きのオフィスワーカー・タカギユミコさん
タカギユミコ

インタビュー3人目は演者・黒野さとみさんからご紹介のタカギユミコさんです。
タカギさんは会社員を経て漫画家へ。きっかけは職場で似顔絵を頼まれて描いていたところ、会社の先輩にすすめられたそうです。漫画家を十数年続けた後、武蔵野美術大学通信課程でグラフィックデザインを学びました。現在は、企業で働きながら、挿絵の仕事を続けられています。さらに、旅スケッチや、ダンス、パフォーマンスなどの身体表現、芸術祭のボランティア参加など、多岐にわたった活動をされています。
 
その中でも「GOODIES水彩スケッチ会」は2009年からはじめられ、年に数回メンバーと一緒に展覧会を開いています。メンバーはこれまでに入れ替わりながら、60名ほど参加されています。
今回のインタビューは、ホテルフォレスタ(豊田市岩倉町)のロビー展示コーナーで開催された、「GOODIES水彩スケッチ会」のグループ展にお邪魔し、お話をお伺いしました。
 
 

―タカギさんが、水彩スケッチを始めたきっかけを教えてください。
2003年、東京のAYUMIギャラリーで開催されていたグループ展に参加したのがきっかけです。
そのグループ展は、武蔵野美術大学の建築史の講師の先生が主催しており、近代建築保存活動の一環として、日本各地の現存する近代建築を描くことで建物へのエールを送る、という主旨で開催していました。私はそこで旧豊田喜一郎邸など豊田市の建物を描いて出品していました。
 
―水彩スケッチ会はどのようにしてはじまったのでしょうか。
2009年、私が近代建築のスケッチを描いていると知った友人から、当時友人の勤め先だった「豊田市近代の産業とくらし発見館」で展覧会を開かないかとお誘いを受けました。その展覧会のイベントとしてスケッチ会を館内で行ったのが、初めの一歩です。イベントには予想以上に多くの方に参加していただきました。楽しんでもらえたようで、その時の参加者が再度集まり、毎月スケッチ会をするようになりました。一回目のグループ展の後に解散する予定でしたが、継続したいというメンバーの声が多く、現在まで続いています。純粋に絵が描きたいと思っている人がいて、自然に続いてきたのだと思っています。
 

「GOOGIES水彩スケッチ会」のグループ展の様子

-「GOODIES水彩スケッチ会」の活動はどのようにしているのでしょうか。
教室として私が教えているのではなく、サークルとして活動しています。基本、メンバーは自由に好きなものを描いていて、皆さんが描き方に悩んだときだけ私が少し助言をしています。私は活動スケジュールを決めたり、展覧会の会場探しや準備をしたりするなど、運営にかかるところを担っています。メンバーは年上の方が多く、ご夫婦で仲良く参加されている方もいます。私自身は旅行先など屋外で描くのが好きなのですが、皆さんは室内で楽しくおしゃべりしながら描いています。
 
―タカギさんにとって、創作活動としてのスケッチはどのようなものでしょうか。
ライフワークです。仕事として依頼があれば挿絵や似顔絵を描いていますが、旅スケッチは仕事としてではなく、純粋に描きたいものを描いています。
 

―そのほかにどんな創作活動をされていますか。
ダンスは絵と同じくらい、幼い頃から好きでした。どちらも習ったことはなかったのですが。表現活動としてずっと繋がっている気がします。20代の頃はジャズダンスの仲間で各地のイベントに出たり、おいでんまつりのモデル連になったりと、楽しかったです。しばらくダンスから離れている期間がありましたが、2004年ごろからフラダンスを習い始め、同時期に、愛知県芸術文化センターでコンテンポラリーダンス(コンドルズ、森山開次さんなど)、2010年には岡崎市でナチュラルダンステアトルのワークショップに参加し、これはアートなのだと意識が変わりました。その影響なのか、その後はスケッチ作品の展覧会場でもライブパフォーマンス企画をし、時には自分自身が舞台に出ることもあります。いつか、バラバラで活動している絵描きとダンスを融合させてみることが夢です。他の表現者とコラボする事も…身体が動くうちに(笑)。
 
 
お話を伺った日はちょうど展覧会の最終日。撤収作業に集まったメンバーと元気に明るく話をするタカギさんの姿は、まさしくスケッチ会のムードメーカーでした。スケッチ会に人が集まり、継続している理由はタカギさんのその人柄も重要な要素なのでは、と感じました。
 
インタビューにこたえるタカギさん

タカギユミコ

豊田のお気に入りの場所
豊田スタジアムの健康づくり教室です。フラダンスやヨガなど、多彩なプログラムがあり、気軽に通える教室で心身ともにリフレッシュできました。17年通ったのですが、現在新型コロナウイルスの影響で営業停止中。再開を願っています!

 
取材:植村優子(うえむらゆうこ)
TAP magazine編集部。
あいちトリエンナーレのボランティア参加をきっかけに、現代アートの沼にはまりました。あいちだけでは飽き足らず、全国の芸術祭から、海外の芸術祭まで見に行くようになりました。全国の芸術祭サポーターと交流する「全国芸術祭サポーターズミーティング」に参加し、アート仲間をますます増やしています。

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