REPORT/COLUMN
INTERVIEW | 大人を癒す作品づくり 動物と人との架け橋に アニマルドール作家・加藤はるみさん
加藤はるみ(アニマルドール作家)

がま口作家の伊藤麻美さんからご紹介いただき、アニマルドール作家の加藤はるみさんにインタビューさせていただきました。
加藤さんが開いていた「プリマヴェーラ」(2011~2016年)というスペースで、伊藤さんが作品を委託販売されていたというご縁でご紹介いただきました。
「プリマヴェーラ」は、委託販売スペースのほかに、テディベアやビーズアクセサリー、ブリザードフラワーなどの教室が開かれたり、立ち寄った方がお茶をしたりと、さまざまな人が行き交う場所だったそうです。
なので、伊藤さんにとっては「単に販売を委託していた場所」というだけでなく、加藤さんをはじめ、ここで出会った人たちとは今でも一緒に展示会を企画するなど、大切な仲間ができた場所だそうです。
作家活動もしながら、そんな素敵なスペースをご自宅の敷地に作るなんて、加藤さんは一体どんな方なんだろう?!ぜひお会いしてみたい!と勢い勇んで、ご自宅に伺いました。
 
 

プリマヴェーラ

-今日はよろしくお願いします。こちらがプリマヴェーラだった場所ですか?
そうですよ。
 
-すごく雰囲気がいいお部屋ですね。まず「プリマヴェーラ」を始められたきっかけを教えていただけますか?
はじまりは、この場所ではなく自分が生徒として通っていたテディベア教室で使っていた場所でした。
借りていたスペースなんですが、流れで私が借りることになって。
その場所でハンドメイドやアロマなどの講師の方たちと私の6人で運営を始めました。
1年ほど経ってから、今のこの場所に自宅を作ることになり、敷地内にこのスペースを作りました。
週3~4日ほど開けて、奥のスペースでお教室、手前のスペースで委託販売をして、
どんどんと関わってくれる人が増えていき、最後には45人くらいの作家さんが関わってくださっていました。
 
-加藤さんが作品を作りはじめたきっかけを教えてください。
テディベアをつくる教室に通ったりしたのは趣味としてでした。
そのあと、グラスアートを始めてインストラクターの資格まで取りましたが、結局人に教えることも自分で作ることもしなくて(笑)
動物を作ることが好きだったので、羊毛フェルトをやったりと、どんどん自分に合うものを探していった結果、今の*ソックモンキーにたどり着きました。
プリマヴェーラをやめてから、作家としてじっくり取り組み始めた感じです。
お猿さんだけでなく、カワウソやウサギなど、様々な種類を作っています。
*ソックモンキー…アメリカが発祥。貧しい農家などで、おばあさんが子どもにおもちゃの代わりに靴下でお猿さんを作ったことがはじまり。100年以上の歴史がある。
 
モンキー

-作品を作る上で大切にしていることはありますか?
大人を癒すものを作りたいと思っています。
もちろん、お子さまにも楽しんでもらいたいですが、「ぬいぐるみは子どものためのもの」としたくないんです。
マルシェなど対面で販売していると、やはり女性の方が多いんですが、男性にもお猿さんは人気です。
毛が生えていなくてぬいぐるみっぽくないからかな、と思っています。
あと、犬は自分が飼っていたワンちゃんに似たものを作って欲しい、と言われたり。
人形は子どものためだけでなく、大人のためのものでもあってほしいと思います。
 
カワウソ

-これから「やりたいこと」と言いますか、夢とか野望(笑)とかがあれば教えてください。
これからですか…
「もっと有名になりたいです!」と言うと野望みたいに聞こえますね?(笑)
 
-そうですね(笑) でもなぜ有名になりたいんですか?
自分が有名になるんじゃなくて、作品をたくさんの方に知ってもらいたいんです。
作品が有名になればたくさん売れたり、高く売れたりするようになるでしょ?
そうなったら、動物の保護活動をしている方に作品自体を提供したいんです。
ご自由にお使いくださいって。
作品を売って資金にしたり、動物のために活用してほしい。
売上げの一部を寄付するなど、直接お金で支援をすることも素敵なことだと思いますが、自分としては作品を通して支援したいなと思うんです。
 
-その感覚はわかります。「収益の一部が…」と書いてあったりすると、目の前の作品を通り越したところに気がいってしまうというか。
買っていただいた方から、可愛くて癒されています、という言葉をいただいた時は嬉しかったです。
まずは買っていただいた方に手元に置くことで癒されてもらいたい。
それがさらに保護動物の役に立つという一石二鳥というか、良い循環になればと思います。
私も保護動物と一緒に生活していていますが2,3匹が限界で。たくさんの動物をお世話している方の役に立ちたいと思っています。
動物の作品を作らせてもらっているので、動物たちにお返しをしたいです。
 
-それは素敵な「野望」ですね!この記事がその一助になると嬉しいです。私も頑張ります!
よろしくお願いします!
 
デニム素材のドッグ

 
 
加藤さんの「野望」は、本当に素敵だなと思いました。
この記事が、加藤さんの作品が有名になる手伝いとなれば嬉しいです。

加藤はるみ(アニマルドール作家)

Instagram
 
豊田のお気に入りの場所
下山・香恋の里のドッグランや鞍ヶ池公園など、動物と一緒に行けるところ
 
【今後の出展予定】
二人展・Roomiガーデン&ぶてぃっくnekone
2021年11月3日(水)~7日(日)10:00~15:00
場所:スタジオハルガ(豊田市司町1―11)
詳しくは、Instagram @kozaruya
 

 
取材:安井友美(TAP magazine 編集部)
高校時代、演劇部に入ったことをきっかけに舞台芸術や現代アートに興味をもつ。
ぽちぽちと鑑賞活動をしていたら、いつのまにか働く側に。
いつまでたってもなぜだか新人。
演劇、ダンス、現代アート、音楽、お祭り、伝統芸能などなど、ワクワクの海は広大。

PICK UP
REPORT/COLUMN
REPORT/COLUMN
挙母ブルー|秋分(9月23日・黄経180度)
挙母ブルー|秋分(9月23日・黄経180度)
 歩き疲れて立ち止まるように、からっぽになっていた。  展覧会の会場や作業場として使っていた川べりの古い家が老朽化で取り壊され、行きつけになりかけていた近所の中華料理屋が閉店し、観念的な意味あいにお…
REPORT/COLUMN
REPORT/COLUMN
REPORT|全120冊が一挙公開!豊田市民芸館『雑誌「工藝」の美』
REPORT|全120冊が一挙公開!豊田市民芸館『雑誌「工藝」の美』
7月上旬、豊田市民芸館で開催された 『雑誌「工藝」の美』の取材へ行ってきました! 訪れた日は39度の猛暑でしたが、民芸館のある場所は木陰がとても涼しく、暑さで煮えたぎった気持ちを癒してくれます。…
UP COMING