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COLUMN | TAP magazine 編集部の1年間と「これから」
番外編:TAPライター座談会

読者のみなさま、こんにちは。TAP magazine編集部・事務局の安井と申します。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
 
TAP magazineはご覧いただいているとおり、豊田市内で行われる展覧会やアートイベント、演奏会の取材レポートや開催告知、市内で活動している方のインタビューなど豊田の文化芸術情報を掲載しているウェブマガジンで、2020年8月1日からスタートしました。
運営メンバーは豊田市の文化や芸術をたくさんの人に届けたいと想い集まったアートファン(TAPライター)が中心となっていて、月に2回ほどオンラインで集まって「あのイベント面白そう!」「あの人のお話が聞きたい!」とワイワイ話しながら運営しています。
 
この1月でTAPライターが運営に関わって1年という節目を迎えたということもあり、2月初旬に編集部の振り返りの会を持ちました。
 

〈事務局:安井〉

 
安井:これまでTAP magazineを運営してみてどうでしたか?タブロイド紙(※1)から関わっている森さんから順番にお願いします。
 
〈森かん奈:豊田市出身、名古屋市在住〉

博物館や古美術商など様々な視点からアートを見てきました。博物館とおでんは似ているような気がします。いろんな人やモノが一緒に存在している空間って面白い、その面白さを伝えるにはどうしたら良いか。日々ゆるゆると考えています。おでんの出汁の様な存在になりたいです。
 
森:タブロイド紙は主に2人で取材や編集などを行っていたこともあり、今度やるときはもっとメンバーが増えて、自立的に運営できるといいなーと思っていました。今そのような形でいい感じにできていると思います。
 
〈森井早紀:刈谷市出身、豊田市在住〉

アンダーグランドな音楽と美術と映画をこよなく愛すちょっと変わった人。橋の下世界音楽祭に衝撃を受け、豊田の街に魅力を感じ始める。自身も作家活動を行なっており、2020年に豊田市美術館ギャラリーで自ら企画したグループ展『HELL THE TRIP』を開催。豊田の魅力を発信しながら、何やらおもしろいことを企んでいます。
 
森井:zoomのやり方も知らず、インタビューや文章を書くことも初めてだったので、勉強になりました。
初めて掲載された記事は、今は正直あまり読み返したくないです…(笑)。
インタビューは大変ですが、人に出会うのが楽しいし、豊田の魅力的な人や場所を知ることができました。
最近は記事にイラストを入れたりして、記事作成のスタイルを模索中ですが、これからもいろいろできたらいいなと思っています。
 
〈植村優子:名古屋市出身・在住〉

あいちトリエンナーレのボランティア参加をきっかけに、現代アートの沼にはまりました。あいちだけでは飽き足らず、全国の芸術祭から、海外の芸術祭まで見に行くようになりました。全国の芸術祭サポーターと交流する「全国芸術祭サポーターズミーティング」に参加し、アート仲間をますます増やしています。
 
植村:私はデカスリポーター(※2)をやっていて、1年に2~3本のレポートを書いていました。
当時はそれだけでも頑張っている感がありました。
でも、TAPに関わって月に1本のペースで書いている時期もあって。
大変だと思ったこともありましたが、実際に現場に行って書くことでより記憶に残り、何より良い経験になっています。
あと、InstagramなどのSNSについて詳しくなれたことも良かったです。
 
〈小島みさえ:豊田市出身・在住〉

 
小島:TAG(Toyota Art Gene)(※3)をお手伝いしていた時はTAPのように独自で取材して記事を作成するようなことがほとんどなかったので、実際にアーティストに話をうかがって、自分なりに咀嚼したり、アピールポイントを探したり、TAPの目線で紹介していくことが新鮮です。
これまで、演劇などの舞台を中心に見ることが多く、美術館に行ったことがなかったのですが、年間パスポートを買って頻繁に見に行くようになりました。
 
安井:ありがとうございました。ということで次は、、、
 
4人:あれ、安井さんの感想は??
 
安井:あら、それでは私も(笑)。
ひとまずはここまで続けることができて安心しています。みなさんのおかげです。ありがとうございます。
ウェブサイトを立ち上げた当初は、もちろん周りの方の力も借りながらですが、事務局だけで運営をはじめたので、コンスタントに投稿を続けられるか正直不安でした。
それでも徐々にこうしてTAPライターのみなさんに関わってもらうようになって。
「アートファンが中心となって運営する」とはじめたことが、ちょっとずつ実現できてきていて嬉しいです。
 
〈体当たりの?体験レポートもあり〉

 
安井:次はみなさんがTAPでこれからやりたいことを教えてもらえますか?
 
森:TAPは、オルタナティブな(主流とは違った)メディアだと思います。
だからこそ、色々なことをしたいです。
具体的には読者のオフ会やオリジナルグッズの製作など、コンテンツを多様化させたいです。
あとはマーケティングをしっかりして、今届いてない層に届けられるようにもっとパワーアップした媒体にしていきたいと思っています。
 
森井:スキルアップのための勉強会をしたいです。
写真の撮り方やインタビューの仕方など、プロの方のお話を聞きたいです。
私もグッズ作りたいと思っていて、ピンバッチとステッカーを作りたいですね。
 
植村:TAP主催のイベントのようなことをやりたいです。
具体的に案があるわけではないですが、TPAC(※4)に近いかもしれません。
あと、文章力を上げたいです…。
グッズは取材やTPACで配れるようなものがいいです。
ステッカーとかコースターとかおしゃれな感じで。
 
安井:これはもう何かしらのグッズを作らないといけないですね(笑)
〈TPAC〉(イラストはイメージです)

小島:豊田市のコンサートホールをはじめ、産業文化センターのプラネタリウム、能楽堂などの施設はどれもとても素晴らしいです。
子どもたちは学校行事などでそれらに触れ合う機会がありますが、大人になるとなかなか気軽に親しむ機会がなくなってしまうので、「大人の施設見学会」をやりたいです。
 
安井:他のプロジェクトと連携したいです。
イベントを1日だけ取材するのではなく、例えば、展覧会の準備から開幕までを取材で追い続けるとか…。
あと、勉強会という話が出ましたが、誰でも参加できる「書き方講座」を開きたいです。
書くことや発信することによって文化芸術に関わる人が増えると楽しくなりそうです。
 
…ということで、皆さんからアイデアがいろいろ出ましたが、実現に向けて少しずつ進めていきたいですね。
それでは、お時間になりましたので今回の座談会はここまで。
これからも楽しく頑張っていきましょう!ありがとうございました。
 
=====
 
TAP magazineは、これからも読者のみなさまに魅力的な豊田の文化芸術情報をお届けできるよう、試行錯誤しながらも楽しく発信を続けていきたいと思っています。
これからも応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします!
TAP magazine 編集部一同

 
=====

※1

2019年6~12月まで毎月発行していたタブロイド紙「とよたアートプログラム(TAP)」。あいちトリエンナーレ2019豊田会場を訪れた来訪者を中心に、豊田の文化情報を発信した。
 

※2

2014年から始まった「とよたデカスプロジェクト」。2020年度まで、採択プロジェクトをレポートする市民ライター「デカスリポーター」が活動していた。
 

※3

2013年スタート。豊田とその周辺地域の、演劇・映像・音楽・アートなど文化芸術に関する情報と人材のネットワーク。豊田で活躍する人材との対談映像の公開や、コラム・レポート・批評などの掲載、豊田の演劇・映像・音楽・アート情報の紹介を行っている。
 

※4

「とよたぷらっとアートセンター」の略。2018年3月からとよた市民アートプロジェクトの拠点となっていた「とよた大衆芸術センター(Toyota Public Art Center[TPAC])」が2020年3月に閉館。その年の夏から、特定の場所を持たず豊田市内各所にぷらっと出かけ、1日限定で開設する「アートと人、場所に出会いに行く、動くアートセンター」の不定期での開設を始めた。
これまでのTPAC開設レポート↓
REPORT|TPAC 開催レポート「木のあらわれー木彫と木工ー」に出没しました!
REPORT | TPAC「みんなで見よう!百鬼夜行!」開催レポート!
REPORT | 動くアートセンター「TPAC」を開催!でも、そもそもTPACって…?

番外編:TAPライター座談会

日時:2022年2月3日(木)20:00-21:00
会場:オンライン(非公開)

 
文  責:安井
イラスト:森井

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